金属を加工する作業過程Ⅱ [私の作品]
昨日に引き続き「製作過程の様子」、第二回目記事です。
ガスバーナーから出る火が他の部分に当たると
せっかく接合した部分が高熱のために外れてしまう ので
火の当て方に気を付けながら作業をする。
出来あがりは想像しているが、
それに近くなるように集中して作業に没頭。
腕、ドレスの部分を加えていく。
一気に、ここまで出来た。
まるで骨董品のジャンクの山から見つけ出した奇妙な人形のよう。
酸で洗ったので、汚れが取れましたが、素材に銅の含有量が多いと赤い色を帯びる。その色が表面に出てくる。このままだと空気中の酸素と結合して、いわゆる「さびる」ことになるので、さびないようにするには空気に触れさせないようにメッキ加工とかを施す必要があります。
汚れを希硫酸で洗い、ブラッシング。
写真を撮りながらの作業はちょっと大変、写真を撮るのをつい忘れてしまう。
簡単にブラッシングをした状態でほぼ手を入れるところがなくなってきた。
実物よりは写真のほうが大きいけど細部が見えるので。接写
一応作業はここまで。通常はこの先に、真鍮の生地のままのほうが
今はいい感じなのでこれで作業は終わりにする。
このままだとさびるので表面に透明な塗装をすればしばらくはこのままを保てる塗装をしないなら、ときどき磨いてやればよい。
これに、なるべく銀の無垢の様な仕上がりにメッキを施せば見た目には銀で出来たものと変わらなくなる。
文庫本との大きさ比較。杖は取り外し可能に細工。
これを作るにあたって先月ロンドンで見つけたこの古本を参考にしました。
参考にしたルイス・キャロル原作の挿し絵(テニエル画「鏡の国のアリス」から)
細部近影 ドレス部分模様
取り外しできる杖を外してみました。
いっしょに画面にあるアリスのティーパーティーの小物は
ピューター(錫、錫というさびにくい金属)製。
購入は10年くらい前にイギリス、オックスフォードのアリス・ショップ
出購入したものです。
ロンドンの骨董屋さんで1992年頃見つけ手元にあるもの。ガラス板にルイス・キャロルの図版が印刷されている。これに関してはなんなのか、さっぱりわからない。
アリスについて書いた記事は今までにイギリスで発売されたアリスの記念切手
ロンドンの町で見つけたアリスのイースター用新作ウインドウディスプレイ
の記事があります。
不思議の国のアリスのテーブル製作記事
凄い〜〜〜〜!! チェスの女王じゃぁないですか!!Σ(@□@*)w
金属加工〜素晴し〜!!
by solo (2006-05-07 10:35)
作業工程だけでお腹いっぱいです!!!
ジャンクのような感じから一気に女王になるなんて☆☆☆
銅の含有量で色合いの違いを出していたなんて☆☆☆
何と言っても、知っても真似出来そうにないのがスゴイです!
細部のパターンやアルファベットはポンチのようなもので
付けてるんですよね?大小取り混ぜいくつあるんだろ?
いっぷく工房スゴ過ぎです!!!!!
by あーろん (2006-05-07 10:59)
soloさん
ルイスキャロルの絵から題材を選ぶのに顔があるとやはり難しいので
出来そうなものを選びました。それにこの画知っている人多そうだし。
by いっぷく (2006-05-07 12:01)
あーろんさん
細部は適当にいいかげんな性格出ちゃいました。
いいかげんな性格が時に応用を産むときがあるのでそれも柔軟とも言えるかなって、自己弁護です。
パターン、アルファベットと数字のそれだけで・・何本かな・・
6と9は一本ですむし、あんまりこの道具達の出番はないです。
by いっぷく (2006-05-07 12:06)
凄い、技術を持っているんですね。^^:
by (2006-05-07 13:48)
こうちゃんさん
自分より上の技術を持った人ばかり見ているので、世界は広いです。
by いっぷく (2006-05-07 15:11)
素晴らしいわ、いっぷくさん♪
本から飛び出してきましたね。制作工程を写真に撮りながらなど
2倍時間がかかるような感じがしますよね、でも楽しく拝見
させていただきました、ありがとうございます。
ピューター製のアリスのティーパーティー最高ですね♪
そうそう、もうすぐ親戚のおばさんがイギリスへ旅行らしいです。
どの辺を周るのかわからないからお土産頼めないけど・・・
オックスフォードなら・・・(><)頼みたいっ!!
by SACHI (2006-05-07 16:12)
写真を撮りながらの作業、大変でしたね。
でもちゃんと記録されているので孫子の代まで、、って(笑)
by TaekoLovesParis (2006-05-07 21:08)
サチさん
ブログをはじめた時にまさか作品の製作過程まで記事にするなんて、
考えも及びませんでした。
作品のカテゴリーに今確認したら8個もの記事を書いていました。
ここに来ていただき、褒めていただいたりしたおかげで後押しされた感があります、ありがとうございます。
今はまた作品が出来たら以前にも増して記事にしようかと、
意欲が出ています。
by いっぷく (2006-05-07 21:11)
TaekoLovesPa..さん
最近デジカメを酷使しているようです。壊れなければいいが・・・
何度か落としているけど、壊れないで済んでいます。
by いっぷく (2006-05-07 21:21)
きらきら、ですね。
すごいなぁ。
洗ったり、磨いたり、で、こんなにきれいになるんですね。
作業過程も含め、すばらしいものを見せてもらえて、感動です。
昨夜、夢かうつつか、チェスの物語を聞いたような覚えが…。
私は、ナイトだったようですが。
タイムリーで、びっくりです。
いっぷくさんと、感性の扉が通じているのかしら…?
by (2006-05-07 23:10)
すごいなあ、職人ですね。こんな立派のものができるなんて脱帽です。
by (2006-05-08 00:58)
わわわっっ!!! いつのまにか、画像ふえてるし!!
アリスのピューターも初めて見た・・・・(@△@;)
by solo (2006-05-08 01:37)
maamさん
なにか不思議な感覚です、この作品を作って自分で部屋の片隅に置く。普通の生活でしたら誰にもその作品についてコメントを得ることはほとんどない。
しかしこうしてコメントをいただき感動しちゃいます。
夢かうつつの話、そんなタイミングって不思議ですね。
by いっぷく (2006-05-08 06:29)
Ikesanさん
物を作ったりすることをはじめたのは成人を過ぎてからです。
学生時代の友人、それ以上前の知人、僕が物を作ること知りません。
自分も物を作ろうとしてきませんでした。
きっかけがあれば誰にでも出来ると思います。
by いっぷく (2006-05-08 06:31)
soloさん
たまに写真整理などしていると、より的確な写真が見つかったり、
過去記事に追加写真入れたり、写真の入れ替え、記事の修正をします。
誰でも全てのページを見ることの出来るブログですから、
少しでも役に立つ情報になればという思いからです。
by いっぷく (2006-05-08 06:33)
すばらしすぎて口開いたまんまです。あんぐり。
チェスのクイーンイメージピッタリ☆
いっぷくさんんの作品ってどこかで見ることできるんですか?
私ドードーと錫杖が気になって気になって。。。
あんまり素敵で胃が痛くなってきました(笑)
by (2006-05-08 11:57)
まころんさん
ありがとうございます。
今のところ秘蔵です。スミマセン。
いずれ見れる場所があるようになるとは思いますが。
そのときまでブログでお願いします。
by いっぷく (2006-05-08 19:02)
いっぷくさん
この絵は昔からよく見ていましたが
(実家に母が買った本があったので)
いっぷくさん作の女王は、私がイメージしていたものより
優しげな印象です^^
服のピンクが真鍮の色味と合わさってかわいいですね。
杖のグリーンも若々しくてかわいい。
女王というより、王女さまみたい♪
by (2006-05-10 22:41)
Lahiriさん
参考にしたのはこのイラスト1枚なので、影絵のように見えました。
なので、他のアングルからとか、顔の様子があまりつかめません。
杖のグリーンはペリドットという色にオーロラがかかった色なんです。
これはスワロフスキーの呼び方なんですがあまり見かけない色石だと思います。昔のものだから。
by いっぷく (2006-05-11 08:16)
ガラス板ということは、昔、印刷製版に使われていたものでしょうか・・・。
by Inatimy (2007-10-24 05:52)
Inatimy さん:
印刷製版ですね!その可能性が一番です。それに決めました(笑)
このガラスも光りを加えて作品にしたいとあたためてます。
by いっぷく (2007-10-24 06:21)
すごいっっ! いっぷくさん こういうことなさっている方だったのですね。
こういうのダイスキです。アリスの銅板画のような挿し絵もスキですが (銅板画がスキなのです。やってみたいけど あれは道具がないとなかなかできませんね) この細かさがゾクゾクします。作業工程 ずっと見ていたいです。
by (2007-10-25 08:14)