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ソーン・ミュージアム [ミュージアム関連]

正確にはSir John Soane's Museum(サー・ジョン・ソーンズ・ミュージアム)

イングランド銀行の建築などで知られる建築家ジョン・ソーン卿(1753-1837)
の自宅を遺志に基づいて、生活していた現状をそのままに展示公開している博物館。

彼の収集したヨーロッパ各地やエジプトからの膨大な美術品、骨董品、建築に関する装飾品を
所狭しと室内に飾った見ごたえのある博物館で何度通っても飽きることがない。

 

個人の生活していた家を開放しているだけに大人数が入ると身動き取れないので、
入場は制限されと思う。待ったことはありませんが。(平日午前中がおすすめ)

質の高い収集品と特異な展示には圧倒されるが間近に収集品を見れるだけに、
時間を忘れてしまうほど充実度は高い。

 内部は撮影できませんでしたが、
Sir John Soane's Museum のサイトを訪ねると
詳しく知ることができます。



大英博物館から南東方向のホルボーン駅を目指して歩き、
LINCOLN'S INN FIELDSのガーデン(最後の写真)を目指してくれば
すぐにわかります。

もちろん至近駅のピカデリーラインのホルボーン駅下車で数分。




 

寄付に支えられて ADMISSION FREE(入場無料)。

 

もちろんこの建物も彼の作品といえるもの。
増築を重ねていますが、内部に入ると天蓋があったり
採光の技術もなかなかのもの。


 

 

正面より上方を見上げる。



当時の生活していた部屋も家具もそのままの雰囲気を残し、
螺旋階段は美しい。




個人宅なので入り口はこのように細い。



 

彼は住むためとコレクションを展示できるよう設計しているので
内部のつくりは一見の価値があります。

  

まるで不思議な館を探索するような。
驚きの工夫された扉があったりします。

イギリスの国民的画家ウイリアム・ホガースの絵のコレクションもあります。
(レスタースクエアの公園にチャップリン像とホガースの胸像があります)




左図が工夫された壁面扉、右はジョン・ソーン卿の肖像画1776年
ミュージアム・パンフレットより。

 陳列品はガラスケースに入って眺めるというようなものは
少なく、直接、所狭しと壁にかけたり、置いてあったり。

  

 狭い通路に天井から床までに飾られた展示物は壮観。
外壁にまであふれている。

 

エジプトからの石棺も個人でコレクションしていたとは驚き、
もちろん展示されています。

博物館前はプライベート・パークになっている。
こういう公園はロンドンに数多く見られます。
(パークを取り囲む建物に住む住人が鍵を持って利用します。)

 

 11590034.jpg      
 
貴紳の邸宅―サー・ジョン・ソーン美術館

貴紳の邸宅―サー・ジョン・ソーン美術館

  • 作者: 磯崎 新
  • 出版社/メーカー: 六耀社
  • 発売日: 1990/03
  • メディア: -
Sir John Sloane's Museum, London (Opus (Berlin, Germany), 14.)

Sir John Sloane's Museum, London (Opus (Berlin, Germany), 14.)

  • 作者: Stefan Buzas
  • 出版社/メーカー: Distributed Art Pub Inc (Dap)
  • 発売日: 1995/02
  • メディア: ハードカバー
ロンドン縦断―ナッシュとソーンが造った街 (建築巡礼)

ロンドン縦断―ナッシュとソーンが造った街 (建築巡礼)

  • 作者: 長谷川 尭
  • 出版社/メーカー: 丸善
  • 発売日: 1993/03
  • メディア: 単行本

nice!(56)  コメント(31)  トラックバック(0) 
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コメント 31

hana

入り口の看板の文字も素敵ですね。
bookのbのクルッとしたカールなど、なるほどーーーと思い見入ってしまいました。
by hana (2008-02-21 14:43) 

beruden

外観を見るだけでも素敵ですね。
次回の渡英で是非訪れてみたいです。
by beruden (2008-02-21 15:24) 

Inatimy

360度パノラマ見ましたが、スゴイですね。
天井からの自然光がいい雰囲気です。
でも、お掃除するのが大変そう・・・。
by Inatimy (2008-02-21 20:09) 

miffy

素晴らしいコレクションですね~
いつか訪れてみたいです^^
by miffy (2008-02-21 20:20) 

pistacci

こんな美術館が、入場無料で見られるなんて、いつかぜひ行ってみたいです。映画ではこんな飾り方をしているのを見たことがありますが。
プライベート・パークは『ノッティングヒルの恋人たち』の素敵なラストシーンに登場してましたね。
by pistacci (2008-02-21 21:10) 

mistletoe

ミュージアムグルグル360°して来ました。
あ〜楽しかった♪
小さな無料のミュージアム、そして蒐集家たち。
英国の素晴らしい文化ですよね!あっぱれ!
by mistletoe (2008-02-21 22:33) 

Jen

ここずっと行ってみたかったところです!!
いつも行こうとすると迷うのです。行きたかったー。
公園と言う目印があったのですね。迂闊でした!
隠し扉は見れましたか?
by Jen (2008-02-21 23:49) 

Nicoli♪

ロンドンに住んでみたいな~
by Nicoli♪ (2008-02-22 01:48) 

いっぷく

たららさん:

nice! ありがとうございました。

Krauseさん:

nice! ありがとうございました。

きい*さん:

nice! ありがとうございました。

hanaさん:

予約を意味する頭文字のBのカールは本体より長くて大きいですね。
カリグラフィーという伝統に習って書いているんですね。


berudenさん:

小さな英国ならではのミュージアムを見てみたいという人には
一押しですね。ぜひ。

ミクロ博士さん:

nice! ありがとうございました。


きむたこさん:

nice! ありがとうございました。

Inatimyさん:

もうぎっしりとコレクションが。
お掃除はすごく大変で刷毛でていねいに
汚れをとったり維持管理も並々ならぬ
かげの支えによってできているようです。


miffyさん:

200年ほど前にはこの場所はロンドンの最高の
邸宅地でした。当時の面影を残すこのミュージアムはお勧めです。


xml_xst さん:

nice! ありがとうございました。


pistacciさん:

ぜひ訪れてください。
あの映画でプライベートパークに柵を乗り越えて
入っていくシーンですね。
『ウップスデイジー』って『おっとっと』っていうような意味ですが
慣用句のせりふを言ってましたね。


やんわりさん:

nice! ありがとうございました。

てんとうむしさん:

nice! ありがとうございました。


mistletoeさん:

蒐集家が講じてミュージアム設立という過程を
たどることがあって小さなミュージアムができては
消えていくという英国です。
運営がいかに難しいかということですが、
無料を維持させるためにサポート、ボランティアする人たちも
数多くいるという国民性もなかなかいいものです。


Jenさん:

迷うかもしれませんが、やはりこの私的な公園は大きいので公園の北側と
覚えておくといいでしょう。
隠し扉は係りの人がていねいに開けて説明をしてくれます。
ホガースの絵がたくさんかかっている部屋でした。
開けると・・・そこは行ってのお楽しみとしましょうか。


アヨアン・イゴカさん:

nice! ありがとうございました。

Nicoli♪さん:

ロンドン、観光でも楽しいですよ。

ねこざかなさん:

nice! ありがとうございました。

julliesさん:

nice! ありがとうございました。

かめむしさん:

nice! ありがとうございました。
by いっぷく (2008-02-22 09:23) 

すぅ〜(*´`*)

見ごたえがあって 入場無料♪w(°0°)w
素晴らしいですね☆
by すぅ〜(*´`*) (2008-02-22 09:58) 

こういう文化・・・
日本では考えられないところw
魅力的です☆
by (2008-02-22 14:41) 

藤島親方

生活していた現状をそのままに展示公開…!そんな博物館がある
んですね~!私的にはとても興味がそそられる場所になりそうです^^
もしかしたら、ジョン・ソーン卿さんも空の上から、自宅に来るたくさんの
お客の反応を楽しんでるのかな~♪なんて思ったり^^
by 藤島親方 (2008-02-22 16:00) 

TOMO

入場無料は素敵な
言葉です(笑
by TOMO (2008-02-22 16:19) 

YAP

うう、中を見てみたいです。
今でも驚くような仕掛けがあるということは、建築当時はすごく斬新だったんでしょうね。
by YAP (2008-02-22 19:42) 

TaekoLovesParis

<何度通っても飽きることがない>
→いっぷくさんの太鼓判ですね。
今、一番行きたいのがロンドンです。いっぷくさんの記事で見た場所、
プリントアウトしてもうたくさんたまってます。でも、友達絡みで、今度
行くのは、リスボン。ロンドン、夏休みに行けるといいな。。
by TaekoLovesParis (2008-02-22 22:42) 

ぽんこ

すごそうですね。
行ってみたいなぁ。
by ぽんこ (2008-02-23 11:47) 

rino

面白いですね。入場無料だし場所もわかりやすそう。
プライベートパークっていうのがあるんですか。
初めて知りました。さすが、ここら辺のお宅は高級なのでしょうね。
by rino (2008-02-23 14:40) 

サプライ

無料ですか
日本だと考えにくいです。
建物シンプルなイメージです。
by サプライ (2008-02-23 16:51) 

いっぷく

すぅ~ちんさん:

ロンドンの博物館は無料が多いので
気軽に立ち寄れます。


yannさん:

nice! ありがとうございました。


ymarkさん:

近くを通れば寄り道で!、
いろいろなことが学べてホント助かります。


藤島親方さん:

遺志を継いで現状をそのままにというミュージアムがとても多いです。
ウォレスコレクション、カーライルハウス、フロイドミュージアム、
とまだまだたくさんあります。

TOMOさん:

入場無料が基本といってもいいくらい多いのです。


YAPさん:

コレクションが膨大なために扉を開けるとまた絵のかかった扉。
そしてまた開けると階下の部屋が見えるというような仕掛けです。

そらおさん:

nice! ありがとうございました。


八犬伝さん:
nice! ありがとうございました。

すうちいさん:

nice! ありがとうございました。


デザイン屋さん:

nice! ありがとうございました。

pockleberyさん:

nice! ありがとうございました。
納豆(710)なさん:





nice! ありがとうございました。

ロボッコさん;

nice! ありがとうございました。


Taekoさん:

このミュージアムは建築装飾の資料になるものだけでなく、
考古学的にも貴重な品々を集めています。
ガラスケースに入らない展示が数多くてじかに見れるのは
何よりも魅力です。
リスボンが先ですか!ロンドンからリスボンへはたくさん便があって
便利ですよ。リスボンは建物も古くて魅力ですね、急坂を登るトラムは
楽しいですよ。


ぽんこさん:

ソーン卿がコレクションとはこういうものだ!って主張しています。


rinoさん:

この建物ができた当時はロンドンのもっとも中心の宅地でした。
その後、ロンドンの拡大により西へと移っていくのですが。
もちろん現在でも中心には違いないです。
プライベートパークも大きなものになるとテニスコートもあったり
大木も多くて取り囲む住民の憩いの場です。

サプライさん:

建物、なんとなくアールデコを連想させるような
先進性を持っていると思いました。
直線的な表現がシンプルに感じますね。

soltyさん:

nice! ありがとうございました。
by いっぷく (2008-02-23 20:18) 

hikarian

やはりイギリス、伝統と格式が違いますね。
素晴らしいコレクションを無料で観れるなんていいな~♪
プライベート・パークを利用するのはハイソな人たちなのでしょうね。
by hikarian (2008-02-23 21:26) 

さっき、テレビに映ってて、びっくりしましたよ。
あれ?どこかで見たことある所…。って。
いっぷくさん、放映されるのご存知だったのですか~?

確かに、すごいところですね。
テレビカメラの切り取り方は、
実際にこの眼で見るのとは違うんだろうなぁ、とは思うものの、
画像からも十分その素晴らしさは伝わってきました。

あんな街の、あんなステキな所をお散歩できるいっぷくさんが
うらやましいです。
by (2008-02-23 23:18) 

1275GT

昨夜もTVのクイズ番組で見ましたが、
イギリスでは、自宅でコレクションを公開している人って結構いるのですか?
膨大なコレクションに囲まれて生活し、
自分の亡き後もそのままで保存されるなんて、
コレクターにとっては夢の様な話ですよねぇ(笑)
ちなみに私の愛するガラクタ達は、
私の没後に、これまた愛する家族によって換金される予定です(笑)
by 1275GT (2008-02-24 09:13) 

letterwritingday

わたしも昨夜のテレビ番組を見ました。
外観は何気なくアパートの入り口かな?と思うと中は凝ったミュージアムになっていて驚きました。
by letterwritingday (2008-02-24 13:55) 

bunbun

私もみました
パラレルワールドってテーマでテレビでやってました
ロンドンって摩訶不思議な空間を持つ都市なんですね.
幽霊も沢山お住みになっているとか・・・
by bunbun (2008-02-24 21:49) 

mompeli

オーストラリアの各地の「街」といえるところにも 英国を模して造られた建物が色々あるのですが
やはりどうしてもこの重々しさに欠けるようで……
プライベートパークって面白いですね。空間を細切れにせずみんなで仲良く共有。
そのほうがゆったり暮らせますよね きっと。
by mompeli (2008-02-27 23:37) 

ねこざかな

コメントが遅くなり、御免なさい。私も偶然、テレビで見て驚きました!
妻と「いつか倫敦に滞在してゆっくり回ろうね~」と話してます。
by ねこざかな (2008-02-28 01:19) 

まったりまゆたん

(○´∀`)ノ゙こんにちゎ★
さすが英国ならではの趣のある建物に感動です~
なかなか普通では見れない物が ここへ来ると色々見学できて
嬉しいです♪
by まったりまゆたん (2008-02-28 16:11) 

MOCOMOCO

こんな博物館めぐりも楽しそうですね♪
ゆっくりと見て歩きたいです^^
by MOCOMOCO (2008-02-28 17:29) 

いっぷく

ikarianさん:

無料ってホントにいいですね、何度も行く気がおきます。
公園は公園を取り囲む住宅に住んでいる人たちが共有しているようなものです。

yukindoさん:

nice! ありがとうございました。


maamさん:

知ってましたよ♪
 
意外に知られていないというか、かなりマニアックな内容の
展示なので大きなミュージアムがたくさんあるロンドンでは
短期滞在では優先順位では下がってしまうかもしれないですね。

犬が歩けば棒にあたるなんて言い回しがありますが、
ロンドンを歩けばミュージアムにあたるっていうほど
ミュージアムの多い町ですね。


1275GTさん:

自宅でコレクションを公開する人はいると思いますよ。
たいていミュージアムという名前をかぶせちゃって、
有料にして運営されています。

ただ後継者がいない場合もあって、
たまにミュージアムの陳列品などがまとめて
オークションに出されたりします。

1275さんの貴重なコレクションは見たい人
たくさんいると思うのでまずはWEBでミュージアムを!


leterwritingさん:

閉館したら知らなければまさかミュージアムって!
わからないですね。

ミュージアム以外に画廊でそんなのがありました。
看板を出さなかったりするところもあるので住所頼りです。


イリスさん:

nice! ありがとうございました。

bunbunさん:

そうです、まさにパラレルですね。
幽霊めぐりツアーなんてロンドンでは
まともに営業できちゃうほど盛んなんですね。


キュー太郎さん:

nice! ありがとうございました。


mompeliさん:

英国も新しい建造物と古い建造物のせめぎあいのところがありますが、
条例でできないところも多くてそんなことで守られている部分がありますね。

プライベートパークってロンドンにはそうとうな数があると思います。
子供の遊び場が少ない中、安心して遊ばせられる場所のようです。

かあかさん:

nice! ありがとうございました。


ねこざかなさん:

ロンドンに来て満喫できる場所の一つに
ミュージアムやギャラリーがありますね。
アクセスのよいところに多く集中しているので
いくつもまわれます。是非ここもお勧めです。


まったりまゆたんさん:

日本でも長持ちする住宅が税金の恩恵を
受けるようになるそうですが、
100年200年はまだまだ新しいという感覚の
ロンドンの建築です。
ここもも200年前に建てられたんですね。


MOCOMOCOさん:

ときどき子供たちがクループで来ています。
教育の一環なんですね。ちょっとうらやましいです。

takemovies さん:

nice! ありがとうございました。

イッキさん:

nice! ありがとうございました。




by いっぷく (2008-02-28 19:30) 

hirota25

入場無料で見られるのですか?
by hirota25 (2008-02-29 19:12) 

いっぷく

hirota25 さん:

私のミュージアムのカテゴリーにあるミュージアムのほとんどが
無料ミュージアムを取り上げています。
by いっぷく (2008-02-29 21:28) 

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