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ルーシー・リー [ミュージアム関連]

ヴィクトリア・アルバート・ミュージアム(V&A)の陶磁器部門が改修され
再び充実した展示が見られるようになり、その一角にルーシー・リーの
アトリエが再現されている。 

ルーシー・リー(1902-1995)

ユダヤ人として生まれたルーシー・リーはウイーンに生まれ育ち、

ナチスの迫害から逃れるためイギリスに移り住みロンドンで陶芸家として暮らした。

当時イギリスの陶芸界の巨匠バーナード・リーチに作品を見せたところ
酷評され、器も売れず陶芸家として貧しい生活の時代が続きましたが、
現在の評価は高く、陶芸家として素晴らしい作品を残しています。

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 『陶芸とは何か”と疑問を抱きながら、生計を立てるために彼女が作り始めたのが
カラフルな陶器のボタンでした。
 このボタン造りの中でルーシーは、偶然にまかせることの多かった焼き物の色を
コントロールする術を身につけ、器にも繊細で多彩な色を加えたのです。

 さらにルーシーは、動きのあるフォルムを求め器に傾きやひねりを加えました。
その倒れそうで倒れない絶妙なフォルムと、誰も成しえなかった色彩を実現させた彼女の器は、
やがて爆発的に売れていき…』 テレビ東京「美の巨人たち」より引用。

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その工房がミュージアムの陶芸部門の展示に再現されています。

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制作中のルーシー・リー。(展示写真から)

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陶器というと東洋が本場でそちらに目がいきますが、

イギリスにだってスリップ・ウエアという味わい深い古陶があります。

 スリップウェア(Slipware)とはヨーロッパなど世界各地で見られた、
古い時代の陶器の一種。器の表面をスリップと呼ばれる泥漿(でいしょう)状の
化粧土で装飾する方法が特徴。近年でも陶芸家によって作品が作られている。
(Wikipediaより) 泥漿とは水と粘土を適度な濃度に混ぜたもの

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1690年頃制作されたマグ・カップ。
模様は生乾きの器生地にスポイトで描いたりくし状の道具で引っかいたり模様を描く。

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スリップ・ウエア。17世紀頃のポット

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このままさらに料理を載せてオーブンや釜に入れて調理するのにも適しているという。

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