ゴッホの手紙展 [アート関連]
ゴッホの手紙展
ゴッホ (Vincent van Gogh 1853–1890)の手紙は
ゴッホ自身の思いを赤裸々に語る貴重な資料として大量に残されていて、
生きざまを赤裸々につづった記録文学ともいえるものです。
経済的には弟のテオに依存して生活をしましたが、芸術に没頭する兄を支えた
弟との手紙のやり取りの内容は、ゴッホがどのような気持ちで作品に取り組んでいったのか
作品を理解する上で欠かせないものです。
しかし900通にも及ぶゴッホの直筆の手紙が残されているとは奇跡に近いこと。
弟テオの妻が大切に保存していたという話を聞いたことがある。
(ロンドンはロイヤル・アカディミー・オブ・アーツで4/18まで開催中)
電話ボックスに貼られたロンドン・ヴィクトリアで見かけたポスター。
ゴッホ直筆による手紙が35通以上と65枚の絵、30枚の素描が展示されています。
手紙は1872年ハーグに住んでいた頃から始まりその後ロンドン、パリ、ラムズゲイト、
アイルワース、ドルドレヒト、アムステルダム、ブリュッセル、ボリナージュ、エッテン、
ハーグ、ドレンテ、ニュネンへと移り住み、すべての地から手紙は出されています。
下の絵の描かれた手紙が出された頃ゴッホは農民の中に入って生活をし、
自ら「農民画家」となることを望んでいたし、そう思われることに喜びを感じました。
農民の生活を観察してスケッチを重ねることに没頭していっていると
弟テオに書きつづっている。
From: Vincent van Gogh
To: Theo van Gogh
Date: The Hague, Monday, 31 July 1882
技術を高めていかなくてはと農民の体つきや手足、細部にわたって
スケッチを繰り返していきます。
モデルとなる農民にモデル料を払って描いているんですね。
ゴッホ自身が「馬鈴薯を食べる人たち」を一気に短い期間で
仕上げようと、ほとんどを繰り返し素描を描いてきた記憶で仕上げている。
ゴッホの意図は農民が自ら掘り起こしたジャガイモを食べている
手を労働の象徴として描くことだった。
この絵は暗い色彩の絵であるので金色の額に入れて飾るのが
いいだろうと指図している。
From: Vincent van Gogh
To: Theo van Gogh
Date: Nuenen, on or about Saturday, 4 April 1885
これが書かれたニュネンその後アントワープ、パリ、アルル、
サン・レミ、オーヴェールと移り住み手紙のやり取りは続いた。
月日が特定されるので描かれた絵の年代もわかるわけですね。
ゴッホの手紙をここで読むことができます。
手紙を英語でも表示できて便利な検索できるサイトです。
Royal Academy of ArtsBurlington HousePiccadillyLondon W1J 0BD
Facebook コメント