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チャーリー [コレクション全般]

 腹話術人形で世界一有名(タイム誌評)
といわれるチャーリー・マッカーシー人形。

 スエーデンからの移民の子としてアメリカのシカゴで
生まれたエドガー・バーゲン(
Edgar Bergen 1903–1978)
は独学で腹話術の技術を習得し、1930年代から1940年代にかけて
ラジオや無声映画館で活躍して大人気になりました。

チャーリー (9).JPG

  腹話術には特別の技術が必要で、一人二役を演じるため
特に上唇と下唇を合わさないと出ない発音のパ行のパピプペポなどは
なるべく他の言葉に置き換えて台詞を作るそうです。
たとえば「パパ」という言葉は「お父さん」に置き換えるとか。

エドガー・バーゲンとチャーリー・マッカーシー人形。
(1943年の写真Wikipediaより引用)
エドガー.JPG

 ロンドンのリバティ・デパートのショーウインドウの
ディスプレイにも使われていました。 (2010.6月)

チャーリー (4).JPG

エドガーは人形を作るにあたって、頭部を木彫り職人さんに
新聞少年(Newspaper Boys)のイメージということで注文しました。
世評を巧みに風刺して掛け合いで笑いをとるには最適の相棒です。

当時、新聞少年は街頭に立って道行く人々に新聞を売る仕事をしていました。

newsboy-2.jpg

私の持っている1940年代のチャーリの人形(身長52センチ)は
衣装がよれよれで口の開け閉めもできない状態だったので、
修復をすることにしました。

チャーリー.JPG

頭部の背後にひもが出ていてそれをひくことにより
下あごが上下に開け閉めされます。

チャーリー (7).JPG

胴体部分と切り離し、頭部内の劣化して
切断されたゴム類などを交換です。

チャーリー (5).JPG

中の仕組みも勉強になります。
長期の保存に耐えるような修復にするため
適した素材に交換です。

チャーリー (6).JPG

衣装もクリーニングされて黄ばみやシミが消えて、
口の開閉もできるようになりました。

チャーリー (8).JPG

人形劇といえばジェリー・アンダー・ソン作の「サンダーバード」が
日本でもTV放映されて人気になりましたね。

やはり彼の作でSF特撮人形劇番組の「キャプテン・スカーレット」がありました。
その番組に中に出演した実物の「ラプソディー・エンジェル」をロンドンでの
オークションで落札したのですが、その頭部はもっと複雑で、
目とクチビルを機械的な仕組みで動かす装置が内蔵されていました。

ラプソディ・シンフォニー.jpg
RHAPSODY ANGEL from"Captain Scarlet"with long brunette hair,
moving eyes and mouth,mounted on solenoid.
Silvia Anderson Collections.Tuesday19 September 1995
製作者ジェリーアンダーソンさんの奥さまシルビアのコレクション放出でしたが、
彼女はサンダーバードの「レディ・ぺネロープ」の声優としても知られています。
離婚の慰謝料として持っていたものなのかは不明ですが、本人もオークション会場に
来て、自著「Yes,M'Lady」にサインをしてくれるというので購入しちゃいました。

Yes, M'Lady

Yes, M'Lady

Fantastic Art

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  • 作者: Luis Royo
  • 出版社/メーカー: Nbm Pub Co
  • 発売日: 2004/07/31
  • メディア: ハードカバー

Spectrum 17: The Best in Contemporary Fantastic Art

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: Underwood Books
  • 発売日: 2010/11
  • メディア: ペーパーバック

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