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クマのプーさん オリジナル本 [コレクション全般]

 クマのプーさんを生み出した人はA・A・ミルン(1882-1956)

『クマのプーさん』(Winnie-the-Poo,1926)を素材にディズニーのアニメが
1966年『プーさんとはちみつ』『Winnie the pooh and the Honey Tree』、
その後1977年に『クマのプーさん』の長編アニメが作られた。

別作品とも言えるアニメ作品の影響もあり『クマのプーさん』は今でも
売れつづけている。親が子供に読んで聞かせる児童本として親にとっても
喜びであるのです。

ミルンの代表作である『クマのプーさん』と続編『プー横丁にたった家』
(The House at Poo Corner,1928)はイギリスを代表する児童文学作品として
現在でも評価され今後もこれを越えるものはなかなか出てこないと評価されてる。

1924年にはプーさんをはじめ4冊の本で挿絵を担当したE.H.シェパードと組んで
仕事をするようになった。オリジナルの挿絵は黒のインクで描かれたペン画。
これらの本は再版を重ねられているが、古書屋をあさっているとたまに出てくる。

何年かかけて集めたものですがこれだけ揃いました。

Winnie-the-Poo,第16版 1936年
Winnie-the-Poo,第15版 1934年
The House at Poo Corner 第7版 1934年
写真からもわかるように布張

Winnie-the-Poo 
イギリスの中流階級の家庭には就寝前にストーリーテリングという伝統があり、
ミルンは父の読み、語る話を聞く習慣の中で育っている。

 The House at Poo Corner 
橋の上から木の枝を投げて早さを競う遊びをした橋の挿絵が少し見えています。

 上から

WINNIE-THE-POO,初版は1926年、これは第16版 1936年
WINNIE-THE-POO,初版は1926年これは第15版 1934年
THE HOUSE AT POO CORNER 初版は1928年これは第7版 1934年
WHEN WE WERE VERY YOUNG  by A.A.MILNE with decorations E.H.SHEPARD 初版1924年これは第53版 1952年
NOW WE ARE SIX  by A.A.MILNE with decorations E.H.SHEPARD これは第33版1952年
WHEN WE WERE VERY YOUNG  初版は1924年 これは第16版1927年

ロンドン北部ハムステッドに住んでいたミルンは1924年に別荘のコッチフォード・ファーム
(Cotchford Farm)を手に入れて、いわゆる「百町森」(One Hundred Acre Wod)
が舞台になりミルンと息子のクリストファーが散歩する中で息子と遊んでいるうちに
触発されるという背景で生まれた作品とも言われています。

挿絵を書くにあたりシェパードはミルンの過ごしているコッチフォード・ファームを訪れて作品の舞台になっているそれぞれの場所をスケッチしています。
「プー横丁にたった家」「プー棒投げ橋」など実在の場所が現存します。

 そこで、ミルンも晩年住んでクマのプーさんの物語を書かれた村、
ロンドン近郊に出かけました。

次回はこの村を記事にいたします。

 ミルンがロンドンで過ごした家を見てみたい人はこちらの記事を読んでください。

ハートフォードのプーカントリーを歩いた記事はこちらを読んでください。

Winnie-the-Pooh (Pooh Original Edition)

Winnie-the-Pooh (Pooh Original Edition)

  • 作者: A. A. Milne
  • 出版社/メーカー: Puffin
  • 発売日: 1992/08/01
  • メディア: ペーパーバック

Winnie the Pooh

Winnie the Pooh

  • 作者: A.A. Milne
  • 出版社/メーカー: Methuen Winnie The Pooh
  • 発売日: 2001/07/01
  • メディア: ハードカバー

nice!(16)  コメント(24)  トラックバック(0) 
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nice! 16

コメント 24

わぁ。
本、手にとって見たいです。
ディズニーのプーさんもかわいいですが、やっぱり、クラシックプーが
味があって好きです。
POO CORNER の看板(?)かわいいですね。
現存するなんて、知りませんでした。
次の記事、楽しみにしています!
by (2006-07-08 16:23) 

あーろん

すごいですね〜!そこでお願いです。
オリジナルのペン画の挿絵を抜粋した
大きめの写真が見たいです!
by あーろん (2006-07-08 19:38) 

noriko

素敵!素敵!素敵!
nice!を20回くらい押したい!!!
英国の児童文学&ファンタジーを言語で読みたくて英文科に入った私には涎ものです。。。。
そしてミルンも好きだけれどシェパードも大好き。
原画展にも行きました。

次回が楽しみです(^0^)/
by noriko (2006-07-08 21:37) 

いっぷく

maamさん:
クラシックプーと呼ばれている原書のプーさんの方は
10話中7話が大人読者を対象として書かれたのですね。

作品が身近な子供とのかかわりから生まれたのは
『不思議の国のアリス』Alice s Adventures in Wonderland,1865)
をはじめとするイギリスの多くのファンタジーの特徴といえます。

作品の登場人物、動物が実際に息子のクリストファーが持っていたぬいぐるみなんですね。
だから父と子が実際に散歩した森があるというのもうなずける話ではあるのです。
by いっぷく (2006-07-08 23:57) 

いっぷく

あーろんさん:
著作権の関係で挿絵をここに載せることはできません。
英語の本の部分ではMethuen Childre's Books,London
日本ではTuttle-Mori Agency.Inc.,Tokyo.
が所有しているようです。でも見れる方法がありますので、
個人的に連絡いたします。
by いっぷく (2006-07-09 00:05) 

いっぷく

てんとうむしさん:
そんなに喜んでいただけてブログにも力が入ります(笑)
数学の道に行ったかもしれないミルンは当時の人気風刺雑誌『パンチ』誌に請われて寄稿してたほど若くして著述の才能が見出されています。

ミルンの4部作はシェパードの挿絵と一体となってこそ成功していますね、豊富な挿絵は背景も丁寧に写実的に書き込んでいるのも特徴です。意外なことにプーさんの元になったぬいぐるみはシェパードの家にあったクマさんを描いたのですね。
原画展があったんですか・・・
ロンドンではシェパードの原画は現在閉館、改装中ですがV&Aミュージアムの別館べスナルグリーンの子供博物館に常設展示があります。
今秋には再オープンが楽しみです。
by いっぷく (2006-07-09 00:26) 

いっぷく

てんとうむしさん:
そんなに喜んでいただけてブログにも力が入ります(笑)
数学の道に行ったかもしれないミルンは当時の人気風刺雑誌『パンチ』誌に請われて寄稿してたほど若くして著述の才能が見出されています。

ミルンの4部作はシェパードの挿絵と一体となってこそ成功していますね、豊富な挿絵は背景も丁寧に写実的に書き込んでいるのも特徴です。意外なことにプーさんの元になったぬいぐるみはシェパードの家にあったクマさんを描いたのですね。
原画展があったんですか・・・
ロンドンではシェパードの原画は現在閉館、改装中ですがV&Aミュージアムの別館べスナルグリーンの子供博物館に常設展示があります。
今秋には再オープンが楽しみです。
by いっぷく (2006-07-09 00:27) 

ス、スゴイ物が手に入りますね。
貴重~☆観てみたいですね~・・・。
ディズニーの方を最初に観たのですが、
こちらの方が自分は好きですね(え。
インテリアにもイイですね~ww素敵~☆
by (2006-07-09 02:48) 

TaekoLovesParis

いっぷくさん、おはようございます。
今は日曜の朝。久しぶりにのんびりしています。
そして、こんなとき、プーさんに会えるなんて、、うれしかった。
仕事、仕事で、昔、あんなに挿絵が好きだった本のWinnie the Pooh、すっかり忘れてました。上品なほんわりとした絵で、英国の景色を
感じていました。「百町森」100エーカーの森、「サンダース」ですね。
次回がた・の・し・み。
いっぷくさんのコレクションは、いろいろな初版本もあって膨大ですね。
by TaekoLovesParis (2006-07-09 09:12) 

SACHI

プーさんだ(^^)いっぷくさん、こんなに本揃えられたなんて
すごいですね。
私もクラシックプー派です。
プーさんの大ファンというわけではないから詳しいすべてはわからないけれど、可愛らしいキャラクターにストーリー、ビデオも借りたし、
TDLのアトラクションは何度ものりました。
最後の写真が可愛いくてたまりませんね(>▽<)
by SACHI (2006-07-09 10:04) 

わーもういいですね~
私もほんとにナイスを何個もつけたいです(笑)
プーさんの原作のほうの絵が大好きです。
わたしも似たような絵柄の洋書をもっているのですが
E・H・シェパードではなく EVE・ガーネット でした。
わたしはあまり詳しくないので、いっぷくさんはご存知ですか?

それにしても、次の記事がたのしみです^^
by (2006-07-09 10:20) 

ねこの手

やっぱり、ディズニーのものより、クラッシックプーさんが好きです。
線画の繊細さがすごく好きです。
身近な題材で書かれているので、子供も入りやすいようです。

イギリスと言えば、あと、ピーターラビットとパディントンを思い出します。

次回楽しみです。
by ねこの手 (2006-07-09 15:39) 

いっぷく

ymarcさん:
デイズニーの方も既に40年経っているので、たいていの人はディズニーを通じて知ったことでしょう。
ミルンの方は80年も経っているので2倍の古さがあるわけですがそんな古さも感じさせないほど今も通用します。
子供の知っている範囲の言葉で書かれたというのも
大きな理由かもしれません。
シェパードの絵がすばらしい事にもあるんでしょうね。
by いっぷく (2006-07-09 22:12) 

いっぷく

TaekoLovesPa.. さん:
物語のはじめに出てくるプーさんの森の中の木の家の表札にSANDERSと表示してあるのですが、
よく見るとSANDERSと書かれているようで、「SA」の次の「N」が逆さ、
「DER」の次の「S」がまた逆さというようになんかプーさんの性格がそこでも窺い知れます。
よく考えられた仕掛けがあるのも楽しみです。
by いっぷく (2006-07-09 22:13) 

いっぷく

サチさん:
TDLのアトラクションは楽しいですね、僕も毎年行くのが恒例になってました。
プーさんのオリジナルはそのままではディズニーとして取り入れるのは無理で今のような形になったからこそみんなに愛されるキャラクターになりえたと思います。
by いっぷく (2006-07-09 22:14) 

いっぷく

よむねこさん:
EVE・ガーネットは知らなかったので調べてみました。
1900年生まれ英国デボン州の中産階級出身でロンドンに出てきて奨学生としてロイヤルアカデミーに学び。
1937年カーネギー賞受賞、作家としても成功していますね。
ロンドンの貧しい子供達にショックを受けて児童書を書くようにもなったといいます。1枚だけ画を確認できました、繊細な女性らしい絵ですね。
by いっぷく (2006-07-09 22:26) 

いっぷく

よむねこさん:
EVE・ガーネットは知らなかったので調べてみました。
1900年生まれ英国デボン州の中産階級出身でロンドンに出てきて奨学生としてロイヤルアカデミーに学び。
1937年カーネギー賞受賞、作家としても成功していますね。
ロンドンの貧しい子供達にショックを受けて児童書を書くようにもなったといいます。1枚だけ画を確認できました、繊細な女性らしい絵ですね。
by いっぷく (2006-07-09 22:27) 

いっぷく

ねこの手さん:
やはりミルンの原作とシェパードの絵の魅力があってこその児童書としての成功が大きなものになったと思います。
ピーターラビットとパディントンといいイギリスは児童文学の宝庫ですね、親が子供に本を読んで聞かせえる習慣はあるほうがいいですね。
by いっぷく (2006-07-09 22:30) 

またもや、ドキドキする写真をありがとうございます。
すごい!本物!!私はオバカなので上手な言葉が出てきませんが、
胸がギューっとなりました。
恥ずかしながら、「クマのプーさん」「プー横丁にたった家」など
クマのプーさんの書籍は、大人になってから読んだ本なのです。
(パディントンシリーズも同様です)
ディズニーのアニメの影響ももちろんありますが、
文章から想像する風景とか空気というのは、
イギリス独特のものというのでしょうか、
「匂い」みたいなものが、とても好きです。
素敵な書籍をお持ちなんですね!
by (2006-07-10 09:43) 

いっぷく

babies breat.. さん、お返事遅くなりました。
クマのプーさんも、プー横丁にたった家も大人を意識して書いたとも。
できる限りわかりやすい表現や語彙を選んでいますが
風刺作家であったミルンの冷静な「大人の目」がありそれゆえに
大人にも受け入れられているそうです。
ケンブリッジのトリニティカレッジで数学専攻したので
数学者になると思われていたほどの才能だそうです。
by いっぷく (2006-07-12 08:13) 

いっぷくさん
ありがとうございます、調べてくれたんですね♪
わたしもちょっとネットでみてみます^^
by (2006-07-12 21:09) 

いっぷく

よむねこさん:
よむねこさん  Eve Garnettについて
略歴はこんな表にまとめられていました。

http://www.booksellerworld.com/eve-garnett.htm

http://www.gregoryandcompany.co.uk/pages/authors/index.asp?AuthorID=44

1956 Further Adventures from One End Street という本がベストセラーになったそうです。ロンドンの子供達を書いているそうです。
by いっぷく (2006-07-13 10:30) 

cheese999

Pooh Bridge行かれたのですね。あったかい日に長靴もって、森歩きするといいところですよね。
by cheese999 (2010-04-18 22:04) 

いっぷく

暖かな日にもう一度行きたいです。
森歩きは気持ちが晴れ晴れします。
by いっぷく (2010-04-26 14:08) 

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